こんにちは。駒場研究会8期、東京大学文科一類1年の中西公輝です。
この度は私が会議監督を、松田大輝と曽我拓実が副会議監督を努めました新メン会議についてご報告させていただきます。
本年の新メン会議は「死刑モラトリアムについて」を議題に11月15日に行われました。この会議には後期会議や駒場祭の準備で忙しい中、駒場研究会の新メン14名のほか、四谷研究会から1名、国立研究会から1名、日吉研究会から2名の計18名参加しました。今回の会議は新メンが今までの会議で過去の議論を追うことがあまりできていない、担当国と他国との関係の把握ができていない、アメンドメントの交渉が十分にできていない、という問題意識がフロントで挙げられましたので、その問題を改善するために、論点を過去の議論が適量で、かつ各国が途上国/先進国という枠を離れて、死刑存置国/事実上の廃止国/完全な廃止国、と多様な関係性を持つ「死刑モラトリアムについて」としました。
各大使にはタスクの段階で、過去の議事録や決議を多く見てもらい、過去の議論がどのようなもので、自国がどのような発言を行っているのか、他国がどのような発言を行っているのか、どのような修正案が出されてきたのかを事前にUNBISnetなどを用いて調べてもらいました。その上で、これまでの議論を踏まえて、どのような論理を使って自国の主張を行っていくのかを考える機会を提供しました。
会議では、この会議はコンセンサスを目指しているのか、という死刑存置国の議論が思いの外、長引くこととなり、貴重なDR締め切りまでの時間のうちの1時間半近くを消費することとなりました。このためにDR締め切りまでに実質的な議論の時間が削られてしまうこととなり、これまでの会期では一体となって行動していた死刑廃止国も分裂するなどの状況が現れました。
結果、死刑廃止国は内部調整に難航し、アメンドメントの段階で提出締め切りに間に合わない、という事態に陥りました。この決議案は無事採択されましたが、その一方で、これまでならば賛成していた国が棄権に回る、棄権していた国が反対に回る、など、これまでの会期よりも死刑廃止国の優位が損なわれた感が否めないものとなりました。
新メン会議は全体を通して、フロント、大使ともにその未熟さを痛感し、来年以降、旧メンとして新メンの模範となり、その成長を促すに当って、まだまだ課題があることが露呈した会議となりました。新メンには改めて、自分が今、どのような理由でその行動を取っているのかを考える機会になったのではないかと思います。
この会議は確かに、駒場研究会の公式な活動ではありませんが、しかし、企画にまで貶めてはならないものであると感じています。各人がこの会議から学び、今後の模擬国連活動に活かしていってくれるなら、今回、フロントをさせていただいた私もうれしい限りです。
駒場研究会8期は翌年から運営代となります。駒場研究会を牽引していく者として、今回の会議の経験も活かして、よりよい研究会を目指していく所存ですので、皆様今後ともご支援よろしくお願いします。