2014年12月7日日曜日

全米模擬国連ワシントンDC大会

こんにちは。駒場研究会7期、東京大学文科一類2年の茂木真弓です。私が団長を務めました、アメリカのワシントンDCにおいて先日開催された全米模擬国連ワシントンDC大会(NMUN DC: National Model United Nations D.C.)への駒場研究会からの大使団派遣について報告させていただきます。

今年で4度目となる駒場研究会から海外大会への派遣ですが、今年も派遣先大会の選定から見直し、大会の規模や質を基準にNMUN DCに派遣することにしました。この大会は、40年以上の歴史を持つ全米模擬国連大会の1つであり、世界各地から700名以上の参加者が集まる大規模な大会です。今年は1031日から112日の3日間に渡って行われました。駒場研究会からの大使団は旧メン8名、新メン6名の計14名で構成され、うち8名がベルギー大使、6名がリビア大使を務めました。

今年の大使団派遣において重視した点は、大使団員のサポートです。海外の模擬国連大会に初めて参加する団員も多数いたため、参加経験のある団員が中心となって議事進行のルールや会議の一般的な流れ、自国の立場や政策を提示するポジションペーパーの書き方などを他の団員に共有する機会として勉強会を開催しました。また、各団員が自国の立場や政策を英語で発表する機会を設け、英語力の強化を図りました。

また、渡米後大会直前には国際問題や担当国についての理解を深めるために国務省と駐米ベルギー大使館を訪問しブリーフィングを受ける機会に恵まれました。特に駐米ベルギー大使館では団員からの様々な質問にお答えいただき、各自のリサーチだけでは見落としてしまうような点に気づくことができました。貴重なお時間を割いてくださったことにここで感謝の意を表したいと思います。

大会では国連総会第一委員会や経済社会理事会、世界保健機関など6つの会議に分かれて参加しました。サポートなどを通じて海外の大会の特徴は知っていたものの実際に参加してみると予想以上の違いに戸惑う団員もいましたが、議場全体に対するスピーチや個別交渉で各自準備した政策や主張を訴え、会議の最後まで大使として自国益の最大化を目指しました。

サポート体制が功を奏したのか、各団員の努力が実り、リビア大使団として優秀大使賞(Distinguished Delegation Award)を、私個人として優秀ポジションペーパー賞(Outstanding Position Paper Award)を受賞することができました。これは大使団として誇ることのできる成果だと思います。しかし、この成果で満足することなく自らの大使行動を振り返り、達成できた点とできなかった点を分析して新たな課題を見つけ、今後の模擬国連活動につなげていくことが大切です。

大会終了後には政治の中心であるワシントンDCを散策し、連邦議会議事堂や国立公文書館を見学しました。その建築や景観を楽しみながら、街のあちらこちらに刻まれたアメリカの歴史や精神に触れることができたと思います。


このように、今年の大使団派遣では恵まれた環境の中で各団員がそれぞれ力を発揮し、成果と経験を得ることができました。団長として今回の渡米が有意義なものとなったことを嬉しく思い、各団員がこの経験を今後の活動に生かしていくことを期待しています。